
第29回年次大会を開催するにあたりそのテーマを「奥の細道」から「みちのくペリオ道~過去・現在・未来~」としました。歯周病治療が科学的裏づけをもって行われるようになって半世紀がたちました。この間様々な治療法が開発され、現在では歯周組織の再生やインプラント治療も一般的となっています。他の分野と同様に今日の歯科医療技術は過去における先人達の足跡の上に成り立っています。そして我々は新しいものが全てよいものではないということも臨床経験から知っています。仙台は伊達家ゆかりの地であり、政宗の命を受けた支倉常長が慶長遣欧使節団を率いてヨーロッパまで渡航してその当時の世界を見聞してきたように、我々もこの年次大会で歯周治療の過去から現在、そして未来までを見渡してみたいと思います。
日本臨床歯周病学会 第29回年次大会
大会長 江澤 庸博